【コラム】①痩せたい、細くなりたい。さてどうする？（2023年3月23日）

脂肪吸引にまつわる情報を今までたくさん発信してきましたが、改めて、初めて脂肪吸引を検討している方に向けた基本的な情報をまとめていこうと思います。

全部で10章になりましたので、1日1章ずつ公開していこうと思います。

第１章　－痩せたい、細くなりたい。さてどうする？－

あなたが痩せたい、細くなりたいと思ったとき、どのような方法を考えますか？パっと思いつくのは、食事制限、運動、痩身エステ、医療痩身でしょうか。

まずこの中に絶対にやってはいけないものがあります。それは痩身エステです。

痩身エステのメニューは、マッサージ、キャビテーション、謎のクリーム、EMSなどですが、そもそもエステでは医療機器や医薬品を扱うことはできません。効果が証明されれば当然医療機器や医薬品として認可を取得しますので、そうでないおまじないのようなことが行われているだけです。エステティシャンも国家資格ではないので、それっぽい機械を買えばあなたも明日からエステがオープンできてしまいます。

エステは選択肢から真っ先に外しましょう。

逆に絶対に不可欠なのは、食事制限と運動です。どんな方法を使って細くなっても、結局のところ摂取カロリーと消費カロリーのバランスが悪ければ太ります。体の線を細くするには、負荷の高い筋トレより低負荷な有酸素運動がおすすめです。

さて、では医療痩身にはどのようなものがあるでしょうか。気軽なものでは脂肪溶解注射や脂肪冷却治療があります。

脂肪溶解注射はデオキシコール酸という成分を皮下脂肪に注射するもので、この成分には脂肪細胞の膜を破壊する効果が認められています。ただし、効果は非常に限定的です。当院では他院での脂肪吸引後の修正もたくさん行っていますが、脂肪溶解注射でコケてしまった、凹んでしまったという方は一人も見たことがありません。繰り返せば少しは効果があるかも、という程度のため陰で金ドブ注射と呼ばれたりもしますが、リスクやダウンタイムを取りたくない方は試しても良いかもしれません。

次に脂肪冷却治療ですが、これは脂肪細胞のみが死ぬ温度に冷却することで、脂肪を減少させるという原理です。

実はこの施術はほぼ看護師のみで完結するため、クリニックの都合で流行りました。医師が一人しかいなくても、機械を何台も並べて看護師がセットすれば放っておくだけで施術が終わりますので、人件費が節約できます。こちらも効果はマイルドですがダウンタイムは軽いです。ただし機械の形が数種類しかないため、当てられる部位は限られます。

正直なところ、脂肪溶解注射や脂肪冷却をしたけど効果がなかったといって当院に来られる方はとても多いです。

さて、本題の脂肪吸引に入ります。脂肪吸引の仕組みはとてもシンプルです。皮下脂肪にカニューレという金属管を入れ、陰圧で脂肪を吸い取ってくるだけです。効果に個人差はあれど、脂肪を取った分は確実に脂肪が減ります。私はシンプルなのが好きなので、明日の続きは脂肪吸引について解説していきます。

続く