大嫌いなアクアフィリングのお話。（2024年4月25日）

おつまる☆

今日も元気100％立山です。

さて、今日は症例紹介を少しだけお休みして。

立山の大嫌いなアクアフィリングのお話をします。

なぜ大嫌いかというと

マジで最悪すぎる代物で、立山の大切な患者様を本当に傷つけるやつだからです。

今まで何度もアクアフィリングに苦しめられた患者様を沢山担当してきましたが、今日はその一例をご紹介させていただきます。

まず、最初立山の所へ来てくれた時の状態。

他院で数年前に腹部の脂肪吸引と、アクアフィリング豊胸を行った方。

上腹部が明らかに不自然でいびつですよね。

お胸に入れたはずのアクアフィリングが上腹部に移動してしまった状態でした。

アクアフィリングの最悪さですが

①体内を移動する

②炎症やしこりを誘発する、しかもその炎症はかなり劇症になる場合を散見する

③生理食塩水で溶けるなどどいわれているが、実際は完全には除去しにくい

といった特徴があります。

つまり、アクアフィリングを注入してしまったが最後、「いつどこでなにが起こるかわからない爆弾を抱えている」状態になるわけです。

アクアフィリングを入れた10年後でも、20年後でも何かをきっかけに炎症が大爆発する例を見たことがありますので、本当に怖いやつなのです。

そして、今回のように表面に出てくる場合もあれば、筋肉の中に移動して劇症となることもあるのですが、、、、、

この方の場合は、両方が起こってしまいました。

まず、この表面に出た部分に関しては、吸引、洗浄にてほぼすべてを除去し、非常に経過は良好でした。

除去したアクアフィリング

本当にアクアフィリングのところがしっかりなくなった状態。

とても経過良好でした。

が、その7か月後。

次は下腹部の、筋肉の中で劇症となる炎症を起こしてしまったのです（壊死性筋膜炎）。

また、劇症型の広範囲の壊死性筋膜炎となり、全身に菌が回り、命をも落としかねない状況になって救急搬送されました。

広範囲の壊死性筋膜炎、そして全身状態が悪いとなると、もう抗生剤の点滴などでは治療しきれず、壊死している部位をすべて除去するというデブリドマンという治療が必要となります。

この方は、結局5回のデブリドマンを行い、3ヵ月ほどの入院は必要であったようです。

デブリドマンによる傷も、広範囲だと非常に大きくなってしまい

また創部を綺麗にする手術も今後控えておられるとのことでした。

お話を聞いているだけでも辛く、、、きっとアクアフィリングを注入した先生のお耳にも届くことはないと思いますが

美容医療は、患者様の人生を良くも悪くも変えることができるからこそ

患者様の人生に責任を持てる医師でありたいと心から思うのです。

自分のできることをコツコツと。

皆様の応援で頑張れています。

今日も、これからも頑張るんば！