ダイエット注射とは?〜メリットとデメリットを解説〜
2020.09.23 17:32
これまでダイエットに取り組んで「思ったより成果がなかった」「リバウンドした」といった失敗を経験した方も多いと思います。ダイエットには食事のコントロールや運動が欠かせませんが、すぐに結果が出るものではありません。ましてやモチベーションを維持して継続することは、そう簡単ではありませんよね。
そんな中、「ダイエット注射」に興味を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、2種類のダイエット注射「脂肪溶解注射」と「GLP-1」の特徴やメリット、デメリットを調べてみました。
- 【モッズクリニックとは】
- 東京・銀座にある脂肪吸引・注入クリニック。
脂肪吸引と豊胸の症例は全て合わせると10,000件以上。HPで公開中の症例は1,600件以上。
脂肪吸引・注入に関する古い情報や間違った情報を正すべく、YouTubeなどでも積極的に情報を発信中。
<この記事でわかること>
1. ダイエット注射の代表「脂肪溶解注射」のメリット・デメリット
2. 近年話題のダイエット注射「GLP-1」の特徴
3. 痩身効果を実感するならダイエット注射 < 脂肪吸引
4. 脂肪吸引のメリット・デメリット
5. 体重より見た目重視!複数部位の脂肪吸引の例
6. 脂肪吸引の安全性は?
7. まとめ
ダイエット注射の代表「脂肪溶解注射」のメリット・デメリット
脂肪を溶解させる作用のある薬剤を直接皮下に注射することで、その部分の脂肪細胞の数を減らして細くする施術です。溶解した脂肪は、血液やリンパ液の流れに乗って老廃物として体外に排出されます。
メリット①部分痩せが可能
脂肪溶解注射では、注射をした部位の皮下脂肪を溶解させるので、ダイエットでは難しい部分痩せが可能です。
また、鼻やまぶたのような細かい部位でも、脂肪溶解注射は適応します。
メリット②リバウンドしにくい
分解・溶解して排出された脂肪は元に戻ることはありません。注射をした箇所の脂肪細胞が減るわけですから、一度細くなればその部位はリバウンドしにくくなります。
デメリット①1回の施術で効果を得にくい
脂肪溶解注射は、効果が実感できるまでにある程度の期間が必要である上、皮下脂肪の多い部位では複数回施術を受けなければいけません。
つまり、1度の施術で効果を得ることが難しいので、複数回の施術を受ける必要があります。
デメリット②回数に応じた施術費用がかかる
脂肪溶解注射は、回数を重ねて効果を実感できる施術です。1回分の費用が低価格でも、最終的に高額な費用が必要になる可能性があります。
デメリット③施術のたびにダウンタイムがある
皮膚を切開しないとは言っても、注射をしている以上、痛みや腫れなどのダウンタイムがあります。
また、効果を得るには複数回の施術が必要ですので、施術を受けるたびにダウンタイムを過ごさなければいけないということになります。
近年話題の「GP-1ダイエット」の特徴
脂肪溶解注射とは別のダイエット注射として、近年話題の「GLP-1ダイエット」についても調べてみました。
特徴・メカニズム
GLP-1とは、元々はⅡ型糖尿病の治療薬として開発されたもので、血糖値を下げる働きのあるインスリンの分泌を促す物質です。
GLP-1を注射することで結果的に食欲を抑え、ダイエット効果に繋がると考えられています。
注意点
GLP-1は糖尿病の方向けの治療薬であり、その効果は未だ、糖尿病の方に投与した際の結果しか証明されていません。
つまり、Ⅱ型糖尿病ではない方にGLP-1を投与した際にの有用性や安全性は、未だはっきりと分かっていないのが現状です。この状況下で「痩身・ダイエット目的(自由診療)」でGLP-1を扱うのは、とても安心・安全とは言い切れないのがお分かりいただけると思います。
痩身目的としてGLP-1注射を用いることは問題視されており、多数のニュースサイトでも取り沙汰されています。
日本糖尿病学会は「美容・痩身・ダイエットを目的とする適応外使用に関して、Ⅱ型糖尿病を有さない日本人における安全性・有効性は確認されていない」と発表しています。
【引用:一般社団法人日本糖尿病学会「GLP-1受容体作動薬適応外使用に関する日本糖尿病学会の見解】
痩身効果を重視するならダイエット注射 < 脂肪吸引
当院の考えとしては、しっかりと痩身の効果を得たいのであれば、ダイエット注射よりも脂肪吸引をおすすめします。
脂肪吸引は皮膚を切開して吸引管を挿入し、物理的に皮下脂肪を除去する方法です。
脂肪吸引の機器には様々な種類があり、それぞれ特徴も様々ですが、当院では「ベイザーリポ」という吸引機器を使用しています。
脂肪吸引のメリット・デメリット
ここで、脂肪吸引の特徴やメリット・デメリットも確認してみましょう。
メリット①即効性があり、確実に細くなる
脂肪吸引は、手術によって物理的に皮下脂肪を除去する方法です。即効性があり、細くしたい部分を確実に細くすることができます。細くなるまでに期間を要するダイエット注射にはないメリットと言えるでしょう。
メリット②リバウンドしにくい
脂肪溶解注射と同様、一度除去した脂肪細胞は元に戻ることはないので、手術した部位は リバウンドしにくいこともメリットです。
実は脂肪は、小さな脂肪細胞が集合してできており、ひとつひとつが肥大すると太ります。脂肪吸引ではその脂肪細胞の数を減らすので、脂肪吸引した部位が太りにくくなるのです。
メリット③部分痩せができる
脂肪吸引では、細くしたい部分の皮下脂肪を物理的に取り除くことができるので、部分痩せが可能です。
「脂肪吸引=太っている人が受ける」というイメージがあるかもしれませんが、実際は部分痩せを目的に受けられる方が多くいらっしゃいます。
デメリット①ダウンタイムがある
脂肪吸引に限ったことではありませんが、手術で受けたダメージを回復する過程で、必ず「ダウンタイム」があります。
ただし、ベイザー脂肪吸引なら体の負担を抑えながら脂肪を除去できるので、術後の腫れや痛みが少なく済みます。
デメリット②手術費用が高額になる
脂肪吸引は手術なので、他のダイエット注射と比べると費用が高額にはなりますが、これは考え方次第によってはメリットにもなり得ます。
例えば、脂肪溶解注射は何度も施術が必要ですので、費用がかさむのがデメリット。その点、脂肪吸引は1度の手術が高額であるものの、確実に細くなります。
デメリット③完成までに6ヶ月の期間がかかる
手術直後や術後1ヶ月で効果を実感できるものの、完全に完成するまでには約6ヶ月かかります。
これは、ダウンタイムの症状がすべて治まるまでの時期の目安です。この間に様々な症状が現れ、少しずつ引き締まっていきます。
体重より見た目重視! 複数部位の脂肪吸引の例
脂肪吸引は、一部分だけでなく複数部位の施術を受ける方も多くいらっしゃいます。こちらでは、全身の脂肪吸引、上半身の脂肪吸引の症例をご紹介します。
全身の脂肪吸引
全身の脂肪吸引を受けられた方です。全身の場合、安全性を確保するために上半身、下半身と2回に分けて手術を行います。
術後、全身のシルエットが変わっているのがお分かりいただけるでしょうか。特に、お腹回りから腰にかけて大きく変化しました。足が細くなった影響で、長く見える効果もあります。患者様も術前の写真を見て、その変化に驚いていらっしゃいました。
【全身の脂肪吸引 半年経過/長野寛史オフィシャルブログ】
施術の説明:ベイザー波を用いて皮下脂肪を溶かし、脂肪を根こそぎ吸引する施術です。
副作用(リスク):施術後は一定期間、痛み、浮腫み、内出血、色素沈着、などを生じることがあります。その他にも術後にご不安な事がありましたらいつでもご連絡ください。
施術の価格: ●基本セット(消耗品・麻酔・内服薬)0円●上腹部200,000円 ●下腹部200,000円 ●側腹部200,000円 ●腹部全体(上下側腹部)400,000円 ●腰部(背面からのアプローチ)210,000円
腹部全体・背中・腰の脂肪吸引
下の写真の方は、上腹・下腹・側腹と背中から腰にかけての脂肪吸引を受けられました。
背中にあった脂肪の段差や下腹部の段差がなくなり、スッキリとした上半身に仕上がりました。
【腹部全体・背中・腰 脂肪吸引 1か月後/長野寛史オフィシャルブログ】
施術の説明:ベイザー波を用いて皮下脂肪を溶かし、脂肪を根こそぎ吸引する施術です。
副作用(リスク):施術後は一定期間、痛み、浮腫み、内出血、色素沈着、などを生じることがあります。その他にも術後にご不安な事がありましたらいつでもご連絡ください。
施術の価格: ●基本セット(消耗品・麻酔・内服薬)0円●上腹部200,000円 ●下腹部200,000円 ●側腹部200,000円 ●腹部全体(上下側腹部)400,000円 ●腰部(背面からのアプローチ)210,000円
脂肪吸引の安全性は?
「脂肪吸引は危険、怖い」というイメージを持たれる方も多いと思います。
おそらく、ときより報道される事故や、脂肪吸引を経験した方の「術後のダウンタイムが辛かった、痛かった」という声が影響していると考えられます。
しかし、実際のところは、脂肪吸引は危険な手術ではありません。もちろん手術である以上、危険性やリスクがゼロになることはありませんが、使用する機器や麻酔管理の方法でリスクをゼロに近づけることは可能です。
機器の安全性について
従来の脂肪吸引では、刃のついた吸引管(カニューレ)で脂肪をガリガリと削りとっていたので、脂肪の周辺組織である神経や血管を傷つけてしまっていました。ここで懸念されるのが、手術中の出血です。出血量が多いと体へのダメージも大きく、危険性が高まることはご理解いただけるかと思います。
このため、除去できる脂肪量や手術時間に限りがある上、術後の内出血や痛みも強く出ていました。
その点、最新の脂肪吸引機器「ベイザーリポ」は機器が持つ超音波エネルギーによって脂肪のみを遊離し、刃のないカニューレで脂肪をやさしく除去することができます。これによって手術中の出血量を抑えながら、最大90%の皮下脂肪が除去できるようになりました。脂肪を除去しやすいので、手術時間も短く済みます。
また、体のダメージを最小限に抑えるので、術後の痛みや内出血も従来の方法よりも短く済むのが特徴です。
麻酔の安全性について
麻酔に関しては「手術の途中に目が覚めてしまった」「起きてから気持ち悪かった」といった情報もありますが、適切に麻酔深度を管理しながら手術をすれば、このようなことは起こりません。
また、麻酔の投与量も大切です。詳しくはこちらの動画で解説しておりますので、ご覧ください。
<脂肪吸引時に使う麻酔は実はかなり重要です!|vol.38【ボディデザインTV】>
安全性を考えるならダイエット注射よりも脂肪吸引がおすすめ
今回は、ダイエット注射と呼ばれる「脂肪溶解注射」と「GLP-1ダイエット」についてご紹介しました。それぞれの特徴はご理解いただけましたでしょうか?
脂肪溶解注射は効果が不明確である上に複数回の施術が必要なので、費用が高額になる可能性が高く、当院ではおすすめしていません。
また、GLP-1ダイエットに関しては自由診療で使用できる状況に至っていないと考えます。
こうした点を踏まえて、当院がおすすめしたいのが脂肪吸引です。
「脂肪吸引は怖い、術後のダウンタイムが辛い」というイメージがあったかもしれませんが、今では機器の性能も上がり、体の出血を量抑えながら脂肪を除去できるようになりました。方法によっては、ダウンタイムもある程度は軽減できます。
当院では、術後のケアにひと手間加えることでダウンタイム症状の軽減に努めています。実際の取り組みについては、以下のページで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
この記事の監修医師
モッズクリニック 院長長野 寛史
患者様一人ひとりに磨き上げた技術と信頼を。
経歴
- 1982年岩手県生まれ
- 2006年東京慈恵会医科大学医学部 卒業
亀田総合病院 入職 - 2008年東京慈恵会医科大学 入職
- 2012年THE CLINIC 入職
- 2013年THE CLINI 福岡院 就任
- 2015年THE CLINIC 東京院 就任
- 2016年モッズクリニック 開院
所属学会・資格
- 日本美容外科学会会員
- コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
- VASER Lipo認定医
- VASER 4D Sculpt(ベイザー4D彫刻)認定医
「手軽に受けられる」とイメージされやすい脂肪溶解注射ですが、その手軽さの裏には意外なデメリットがあるということも理解しておきましょう。