脂肪吸引を受けたら何キロ痩せる?脂肪吸引と体重の関係を解説!

脂肪吸引を受けたら何キロ痩せる?脂肪吸引と体重の関係を解説!

脂肪吸引を検討されている方の多くは、毎日体重計に乗って、変わらない数字にため息をついている日々が続いているのではないでしょうか。頑張っても頑張っても痩せられない、細くならないと悩みに悩んで、脂肪吸引を考えられたことと思います。

脂肪吸引は、物理的に脂肪を取り除くことで、理想的なボディラインを手に入れられる手術です。皮下脂肪のある部分であれば脂肪吸引を受けることが可能ですので、痩せにくい太ももや二の腕、顔周りなどの「部分痩せ」もできる、常連ダイエッターには非常に嬉しい手術です。

しかし、インターネットの情報をみてみると、「細くなってはいるけど体重の変化はあまりなかった」などという声もちらほら目にします。効果は感じているようですが、これは失敗なのでしょうか?

この記事では、「脂肪吸引を受けると何キロ痩せられるのか」という疑問にお答えすべく、脂肪吸引と体重の関係を詳しく解説させていただきます。

1. 脂肪吸引で何キロ痩せることができる?

実は、「脂肪吸引手術で、劇的に体重が軽くなる」ということはありません。詳しい理由は、後ほど詳しくご説明しますが、あくまでも「見た目を細くするため」であって、「体重を軽くするため」の手術ではないのです。

しかし中には、「脂肪吸引を受けて何キロのダイエットに成功しました」などという口コミを目にすることもあるかと思います。これは、「脂肪吸引を受けたことで体型維持にいっそう気を遣った結果、体重が減った」ということが考えられます。食事や運動を頑張った結果がたまたま数字としてあらわれただけで、脂肪吸引を受けたこととは直接関係はありません。

もちろん、吸引した脂肪が相当な量である場合は、多少の体重変化が見られるかもしれません。しかし、一度に大量の脂肪を取り除いてしまうと、体に大きな負担がかかります。最悪の場合は命に関わる危険性もあるため、程度を超えた量の脂肪吸引は行わないのが普通です。

それでは、「なぜ脂肪吸引で体重が減ることがないのか」、この理由について紐解いていきましょう。

1-1. 脂肪吸引とダイエットの違い

脂肪吸引は、「皮下脂肪」を除去する手術です。勘違いされやすいのですが、脂肪は大きな一つの塊ではありません。小さな脂肪細胞が多数集まり、それぞれが大きくなることで「太り」、小さくなれば「痩せる」という状態になります。

ダイエットでは、脂肪細胞ひとつひとつを小さくすることで「痩せる」こととなります。食事や運動で脂肪細胞の代謝を促し、小さくしていくのが基本です。脂肪細胞の数は変わりませんので、食事や運動の量が元に戻れば、また脂肪細胞が大きくなり「太って」しまいます。

ジムやエステに通ってせっかく「痩せた」方々が、通うのを止めるとまたすぐに元の体型に戻ってしまう、いわゆる「リバウンドをしてしまう」のはこれが原因です。

脂肪吸引では、皮下にある脂肪細胞を「カニューレ」という特殊な管を挿入して吸引していきます。脂肪細胞の数を物理的に減らすため、脂肪吸引を受けた部位はその後も太りにくくなると言われています。

また、脂肪吸引は、完成までにはある程度時間が必要ですが、手術が終わってすぐに効果を感じる方もいらっしゃるほど即効性のある方法です。1ヶ月もすれば、ほとんどの方が効果を実感できると言われています。一方、ダイエットでは体質が改善して効果が出るには3ヶ月は必要だとの声もあり、効果が出るのは非常にゆるやかです。

1-2. 脂肪吸引の効果と体重が減らない理由

脂肪自体、比重が軽く水に浮くほどの重さしかありません。「水の重さは1L=1kg」と、遠い昔に学校で習った記憶があるかもしれません。水に浮く脂肪はそれよりも軽く、約0.9kgほどなんだそうです。

脂肪吸引では、どんなに多くても一度に取り除ける脂肪の量は3Lまでと言われています。限界ギリギリの3Lの脂肪を吸引したとしても、体重の変化は約2.7kgとなります。

ただし、これは「純粋な脂肪3L分」の数字です。

脂肪吸引の手術が済むと、大抵の場合、「何Lの脂肪が取れました」という申告を受けます。しかし、脂肪吸引後すぐの脂肪は麻酔や血液と混ざり合っているため、正確な量はわかりません。

時間が経てば徐々に分離して大体の量がわかるようになりますが、これでもまだ純粋な脂肪のみの状態ではありません。さらに遠心分離などにかけて精密に調べなければ実際に取れた脂肪の量はわからないのです。

クリニックから申告される「何Lの脂肪が取れました」というのは、計測するタイミングで大きく変わります。手術後麻酔が切れて家に帰れるようになる頃に言われる「取れた脂肪の量」は、実際の量の約6割程度と思っておくのがよいようです。

つまり、「限界ギリギリ、3Lも脂肪が取れました」などと言われても実際に取れた脂肪の量は約1.8L程度で、1.6kg程度の体重変化にしかならないということになります。このくらいの体重変化は、女性の方であれば特に日々変動する程度の変化ですので、結果的に脂肪吸引で体重が減ることがないという結論になるのです。

しかし、安心してください。

脂肪吸引では、皮膚表面に近い「皮下脂肪」を取り除く手術です。したがって、見た目への効果は大きく、きちんと「細くなった」という実感を得ることができます。

脂肪吸引は「見た目を細くする」のが目的の手術ですので、体重の増減に惑わされず、見た目の変化に注目するようにしましょう。

1-3. 脂肪吸引で痩せるまでに必要な期間

「1-1. 脂肪吸引とダイエットの違い」でも簡単にご説明しましたが、脂肪吸引は手術によって物理的に脂肪細胞を取り除きます。そのため、取る脂肪の量や部位によって、早い方では手術後すぐに細くなったと感じる方もいらっしゃいます。

手術後は、取り除いた脂肪のまわりの組織がダメージを受けています。そのダメージにより、手術を受けた部分は炎症を起こし腫れが出ますが、腫れが出てもなお細くなったと感じる方がいらっしゃるのです。このことからも、脂肪吸引がいかに即効性のある手術なのかということが伺えます。

しかしその後、損傷を受けた部分からの出血やリンパ液のためにむくみが起こります。他にも体が回復する過程でさまざまな症状があらわれます。全ての症状があらわれ、脂肪吸引が完成するのは、手術から3~6ヶ月、長い方では1年ほどの期間を要します。

手術から1ヶ月くらいが経つと、腫れやむくみの症状もおさまり、ほとんどの方が痩せたと実感できます。この時点で仕上がりは約60%程度と言われており、2~3ヶ月かけて90%の仕上がりとなります。このくらいの期間が経つと、つっぱり感や動きづらさがやや残るものの、見た目はほぼ完成の状態です。

したがって、脂肪吸引で痩せるまでに必要な期間は、通常「手術後1ヶ月」で、「3ヶ月まででさらに効果が出てくる」ということになります。

2. 脂肪吸引後の術後経過と体重の変化

「脂肪吸引の手術自体で体重を減らすことはできない」ということは、これまでのご説明でお分かりいただけたと思います。

しかし、脂肪吸引を受けた方の口コミなどを見てみると、「脂肪吸引を受けたあと、体重が増えてしまった」という声を目にすることも多いです。「体重が減らない」だけならまだしも、「増えてしまう」となると不安を感じる方も多いでしょう。

脂肪吸引後に体重が増えてしまう理由については、次の項目、「3. もしかして失敗?!脂肪吸引で体重が増える理由」でさらに詳しくご説明させていただきますが、ここではまず、簡単に手術後の経過と体重について触れておきます。

脂肪吸引の手術を受けた後は、取り除いた脂肪のまわりの組織がダメージを受け、傷ついている状態になります。脂肪吸引に限らず、その他の美容整形手術の後には「ダウンタイム」という、体が受けたダメージを回復していく期間が必ずあります。

ダウンタイムの期間中には、ダメージを受けたことによる炎症にともなう「腫れ」やまわりの組織から出る血液が原因の「内出血」、さらにリンパ液が分泌されて「むくみ」などの症状が出ます。これらの症状は、時間が経つにつれて徐々におさまっていきます。しかし、症状が出ている間は見た目への効果も感じにくく、また、体重も増加傾向になります。

手術後、3週間~1ヶ月ほど経つと、大体のダウンタイムの症状は引いていきます。この頃には見た目への効果も徐々に感じられ、体重も安定してくるはずです。また、すべての症状が落ち着いた2~3ヶ月後では、手術を受ける前よりもやや体重が落ちている状態となるでしょう。

3. もしかして失敗?!脂肪吸引で体重が増える理由

「脂肪吸引の手術を受けたのに体重が増えてしまった」と声を目にして不安を感じていた方も、前の項目の説明で少しは安心していただけたかと思います。脂肪吸引の手術後、体重が増えてしまうのは自然なことで、決して失敗ではありません。

脂肪吸引後の体重増加には、ダウンタイムの症状の一つである「むくみ」が非常に大きく関わっています。

脂肪吸引をするときには、まず体の中に止血や麻酔の作用のある薬剤を注入します。また、皮下脂肪にも多数の毛細血管がありますので、どうしても出血が伴います。手術では、これらの薬剤や血液を脂肪と一緒に吸引していきますが、場合によっては多少体の中に残ってしまうこともあります。さらに、手術後も組織からの出血がある場合もありますし、組織を回復させるためのリンパ液が分泌されます。

以上のことが原因して、脂肪吸引手術の後は、水分代謝が非常に低下している状態となります。また、手術前には食事や水分を絶たなくてはいけませんので、軽い脱水症状を起こしています。そのため、体はいっそう水分を溜め込みやすい状態となり、結果として体重が増えてしまうのです。

むくみの症状は手術後約1週間がピークとなり、3週間~1ヶ月で引いていくのが普通です。ピークのときは特に体重の増加が見られ、日によって症状の出方には差がありますので、それに伴って体重が増減すると考えられます。

体重の増加は、むくみの症状が落ち着けばある程度安定します。手術を受けてから間もない頃ですので、体重の増減には敏感になっているかと思いますが、「必ず起こる自然なことだ」と理解して、必要以上の不安を感じないようにしてください。

4. 体重100kgでも脂肪吸引は可能?適応範囲は?

体重が100kgを超える方は、ほとんどのクリニックで脂肪吸引の手術を断られてしまいます。「細くなるために手術を受けたいのに!」とお思いになるのは至極当然ですが、これにはきちんとした理由があるのです。

4-1. 脂肪吸引の適応範囲

クリニックによっては、安全に脂肪吸引の手術を行うために適応範囲を設定しているところもあります。お伝えする適応範囲に該当しない方でも脂肪吸引を受けられるクリニックはありますが、リスクが高くなるということを理解しておきましょう。

・年齢は「18歳から50歳くらいまで」

未成年の方が脂肪吸引を受けるには、保護者の同意書や同伴が必要となります。また、18歳以下の方はまだ成長期であるため、脂肪吸引を断るクリニックもあるようです。

脂肪吸引は「大きな手術」ですので、50歳以上の方は体力的にも非常にリスクが高まります。加齢により皮膚が薄く、弾力もなくなっていくためたるみが生じるなどの可能性もあります。ただし、体力に問題がなく、安全だと医師が判断すれば、脂肪吸引を受けることはできるでしょう。

・「痩せすぎ・太りすぎ」は断られる可能性も

次の項目でも詳しくご説明しますが、「痩せすぎ・太りすぎ」の方は脂肪吸引の適応範囲外となる場合があります。特に「体重が100kg以上」、「BMIが30以上」の方は手術を断られるケースも多いようです。また、取る脂肪がほとんど無いような痩せ型の方も手術ができないことがあります。明確な基準は設けられていませんので、脂肪吸引が可能かどうかは医師の判断次第となります。

・「妊娠中・授乳中」は手術不可

言うまでもありませんが、妊娠中、授乳中の方は脂肪吸引手術を受けることができません。脂肪吸引は体力のいる手術である上、麻酔を使うなど、母子ともにリスクが非常に高くなります。妊娠後の体型の崩れが気になる方も多いでしょうが、授乳期間が終わって体力が完全に回復するまでは我慢しましょう。

4-2. 脂肪吸引ができない人

以下の方は、脂肪吸引を断られるケースが多いです。理由は、「麻酔が正常に効かない・入れられないおそれがある」ことと、「出血量が多くダウンタイムに過度の負担がかかるおそれがある」ことです。また、以下のような方は、「肥満以外にも持病がある可能性」も高く、脂肪吸引のためにある程度の減量を求められることがあります。

  • 体重が100kg以上の方
  • BMIが30以上の方
  • 肥満以外に「糖尿病」や「肝機能障害」など持病がある方

また、逆に、「痩せすぎて取る脂肪がほとんどない方」、「以前脂肪吸引を受けて改善の見込みがない方」も脂肪吸引を断られる場合があります。

5. まとめ

ダイエット中は、毎日体重計に乗って日々の体重の増減に一喜一憂していたことと思います。「脂肪吸引を受けたら何キロくらい痩せられるのか」気になっていた方も少なくないでしょう。

しかし残念ながら、脂肪吸引は「見た目を細くするための手術」であって、「体重を減らすための手術」ではありません。脂肪は水よりも軽く、脂肪吸引の手術を受けても体重の増減は「無いに等しい」と言えます。

脂肪吸引の手術では、体の中に注入した薬液と、組織から出た血液などを脂肪と一緒に吸引します。手術後、どのくらいの脂肪が取れたか教えてもらえはしますが、完全に分離している状態ではないので正確な量ではありません。純粋な脂肪の量は、クリニックから伝えられた6割程度であると言われています。

また、脂肪吸引後は、著しく体内の水分代謝が下がっていますので、水を溜め込みやすい状態になっています。そのため、手術後に体重が増えて不安に感じる方も多いです。

体重の増減については、むくみの症状が落ち着いてダウンタイムが終われば体重は安定するので心配の必要はありません。ダウンタイム期間中の体重変動に惑わされず、「見た目の変化」を感じてみてください。