<この記事でわかること>
1. 脂肪吸引における死亡事故の原因
2. 死亡事故以外に考えられる脂肪吸引のリスク
3. 脂肪吸引の安全管理に対する当院の取り組み
4. 脂肪吸引の症例写真
5. まとめ
脂肪吸引における死亡事故の原因
過去に起きた脂肪吸引の死亡事故の主な原因は、3つあります。
原因①合併症
脂肪吸引によってダメージを受けた血管に脂肪成分が流れ込むと、肺に詰まり、呼吸不全などの重篤な症状を引き起こす可能性があります。これは脂肪吸引特有の合併症として報告されている「脂肪塞栓」です。
脂肪塞栓のリスクを減らすには、血管や体への負担が少ない脂肪吸引方法を選ぶことが重要です。脂肪吸引の機器で言えば、体の負担を抑えながらしっかり脂肪を吸引できるもの(ベイザーリポなど)がおすすめです。
また、術後は絶対安静のイメージが強いかもしれませんが、長時間同じ姿勢を続けることは合併症のリスクを高めます。術後は適度に体を動かし、脱水症状にならないよう、こまめな水分補給を心掛けてください。
原因②臓器の損傷
脂肪吸引の事故でイメージされやすいのが、臓器の損傷です。腹部の脂肪吸引を受けた方の内臓部分が損傷し、亡くなってしまったというニュースをご覧になったことがある方も多いと思います。
原因として考えられるのは、ドクターの技術不足です。手術の際、脂肪層ではない箇所にカニューレを当てて内臓を傷つけてしまった可能性が考えられます。
これだけ聞くと恐ろしい医療事故ですが、脂肪吸引に必要とされる手技を持っているドクターは、筋膜や脂肪層などを深く理解した上で脂肪を吸引します。ですから、カニューレで臓器を傷つけるという事故は、よほど未熟なドクターでない限りは考えられません。
原因③麻酔
脂肪吸引に欠かせない麻酔ですが、その安全性について不安に思う方も多いはず。脂肪吸引の麻酔によって起こる事故の原因は、大きく分けて2つあります。
麻酔中毒
麻酔の大量注入によって起こり得るのが、麻酔中毒です。
麻酔による中毒症状は、軽度〜重度に分けられます。軽度な症状はめまいや吐き気、ろれつが回らないなどです。この状態が悪化すると血圧低下や意識混濁に陥り、呼吸停止や痙攣といった重度な症状が見られることもあります。
ただし、手術では適切な量の麻酔を注入したり、呼吸管理をしたりといった「麻酔管理」が徹底されているのが一般的です。したがって、適切な麻酔管理を維持できる手術環境下であれば、中毒症状が生じる可能性は限りなく低いと言えます。
不十分な麻酔管理
脂肪吸引を行う多くのクリニックでは「静脈麻酔」と呼ばれる麻酔をしています。静脈麻酔は、腕の静脈から麻酔薬を注入し、患者様が眠った状態で手術を行う麻酔法です。
手術中、麻酔の深度によって患者様の呼吸が弱まることもありますが、その際は適切な呼吸状態を維持できるよう、担当医は酸素モニターを確認しながら麻酔の深度を調整します。
不十分な麻酔管理によって命に関わる可能性が高いのは、患者様の呼吸状態の異変に気付かぬまま手術を続け、呼吸が止まってしまうケース。こちらも麻酔中毒と同様、麻酔管理がしっかりしているクリニックであれば、呼吸が止まる状態が続くというのは非常に考えにくい状況です。
死亡事故以外に考えられる脂肪吸引のリスク
脂肪吸引で考えられるリスクとしては、上記でご紹介したような医療事故の他に、失敗のトラブルがあげられます。ここでは、脂肪吸引でよくある5つの失敗をご紹介します。
凸凹が生じる
脂肪吸引でよく見られるのが、凸凹に関するトラブル。二の腕やお腹、太ももなど、さまざまな部位の脂肪吸引で起こりやすい失敗です。
脂肪の取り過ぎによって皮膚表面が凸凹したり、取り残しによって仕上がりにムラが生じたりします。
皮膚がたるむ
脂肪の層や肌質を把握しないまま脂肪を吸引すると、皮膚が余り、たるんでしまうことがあります。特に、皮膚が薄いデリケートな部分(振袖部分や太もも内側など)は注意が必要です。
仕上がりが不自然になる
脂肪吸引は脂肪を吸引するだけでなく、きれいなボディラインを作る施術です。そのため、隣接部位とのバランスを考えてデザインする必要があります。
この失敗でよく見るのは、太ももを脂肪吸引して細くなったものの、お尻が大きく見えてしまうというもの。お腹や二の腕の脂肪吸引でも多い失敗です。
お尻が垂れる
太ももの脂肪吸引で生じる失敗です。
太もも後面とお尻境目の脂肪が気になる方も多いと思いますが、この部分はお尻を支えるために大切な役割を担っています。そのため、過度な吸引をすると、お尻が垂れてしまうリスクがあります。
大きな傷跡が残る
脂肪吸引は細くなれば良いわけではなく、傷跡の大きさや位置も重要です。
脂肪吸引をする前は「細くなるなら傷はどこでも良い」とお考えになる方も多いのですが、傷跡が目立つことが原因で好きなファッションを楽しめず、後悔される方も少なくありません。
脂肪吸引の安全管理に対する当院の取り組み
モッズクリニックでは、2016年の開院から現在に至るまで、18,000件を超える脂肪吸引施術を手掛けてきました。もちろん、これまで死亡事故が起きた事例は一度もありません。
ここでは、脂肪吸引専門の当院が行なっている安全管理、事故防止の取り組みをご紹介します。
手術室・院内の環境
脂肪吸引を専門とする当院の手術室は、脂肪吸引のためだけに設計されています。
その他の院内も患者様の動きを想定した導線作りを徹底し、脂肪吸引に最適な環境を整えています。
徹底した安全管理
脂肪吸引で不安視される麻酔に関しては、体への負担が少ない「静脈麻酔」を採用しています。手術中の細かい呼吸管理は当然ながら、元麻酔科医による麻酔指導や麻酔の組成の工夫なども行なっています。
また、「手術のリスクが高い」と言われる高BMIの患者様も多くいらっしゃいますが、重大な事故に至った例は一度もありません。
大量吸引が必要な方の場合、施術を2回に分けるなど、体の負担をなるべく抑えた上でしっかりと細くしていきます。
手術時間の短縮
美容外科で行われる施術の中でも、脂肪吸引は手術時間が長い傾向にあります。手術時間が長くなるということは、患者様の体に負担がかかるということ。手術中の出血量や麻酔の投与量が増えるためです。
そこで当院では、様々な形状の特注カニューレを使い分けながら効率良く脂肪を除去し、手術時間を短縮。麻酔の投与量・出血量を抑え、患者様の体への負担を最小限に抑えます。
手術時間の目安【標準体重の方の場合】
部位 | 手術時間 |
---|---|
顔 | 15〜20分 |
二の腕 | 40分 |
お腹 | 1時間半 |
太もも | 1時間半 |
ダウンタイムの軽減
体の負担軽減という意味では、ダウンタイム軽減に繋がる取り組みもそのひとつです。
モッズクリニックが行う「ダウンタイム軽減の取り組み」
取り組み | 概要 | 得られる効果 |
---|---|---|
特注カニューレの使用 | 通常直径4.6mmのカニューレが使用されるが、当院では直径3.0mmの極細カニューレを使用。その他、長いものや湾曲したタイプなど、さまざまな形状のカニューレを取り揃えている。 | ①体へのダメージを抑え、痛みや内出血の程度を軽減 ②傷のサイズを小さく、数を少なくできる |
麻酔液の組成の工夫 | 部位による脂肪層の違いに合わせて麻酔液(麻酔薬や止血剤)の組成を工夫し、適切な層に適量散布。 | 腫れ・痛み・内出血の軽減 |
2度にわたる麻酔液の絞り出し | 手術中に用いる麻酔液を患部から絞り出す。※当院の場合、手術直後と患者様が目覚めてからの計2回行う。 | 腫れ・むくみ・痛みの軽減 |
看護師による適切な圧迫固定 | 術後の患者様が麻酔で眠っている間に、看護師が適切な圧迫固定を行う。 | 腫れ・むくみ・内出血の軽減 |
翌日縫合 | 傷口をあえて縫わず、翌日に縫合する方法。 | 手術当日の夜に余分な麻酔液が放出され、翌日の時点で腫れ・痛みが少なくなる |
手術に用いる道具や術後の処置など、ダウンタイム軽減のために様々な工夫を取り入れている当院では、術後の痛みや内出血を軽減することができます。
症状が落ち着く時期は吸引部位や吸引量によって異なりますが、痛み・腫れは1週間、内出血・むくみは2週間程度とお考えください。
なかでも顔・二の腕は痛みが少なく、翌日からお仕事も可能です。お腹や太ももに関しては、多くの患者様が術後2、3日からお仕事に復帰されています。
脂肪吸引の症例写真
これまでご紹介した死亡事故や失敗のリスクを見て、脂肪吸引に対するイメージがマイナスになってしまった方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、脂肪吸引はクリニック・ドクター選びをしっかりすれば、安全で効果の高い施術です。当院で脂肪吸引を受けられた方の症例をご覧ください。
顔(頬・顎下)の脂肪吸引
患者様の年代を問わず人気が高い、頬・顎下の脂肪吸引。他の部位に比べて吸引量が少ない分、ダウンタイムも短く済むのが人気の理由でしょう。
ただし、失敗やトラブルも多く報告されています。圧倒的に多いのは、頬がコケてしまうというトラブル。頬の脂肪を過度に吸引してしまうのが原因です。
顔の脂肪吸引の目的は「脂肪を吸引すること」ではなく「小顔になること」ですので、吸引量の多さは重要ではありません。当院では、安全管理が徹底された環境でフェイスラインが綺麗に見える仕上がりにこだわり、様々な工夫を凝らしています。
施術の説明:ベイザー波を用いて皮下脂肪を溶かし、脂肪を根こそぎ吸引する施術です。
副作用(リスク):施術後は一定期間、痛み、浮腫み、内出血、色素沈着、などを生じることがあります。その他にも術後にご不安な事がありましたらいつでもご連絡ください。
施術の価格:価格(モニター価格/税抜)●基本セット(消耗品・麻酔・内服薬)0円 ●頬(両側)220,000円 ●顎下(二重あご)220,000円 ●頬+顎下352,000円
腕(二の腕・肩)の脂肪吸引
上でも触れましたが、脂肪吸引において過度な吸引は厳禁です。二の腕の場合、筋膜と皮膚がくっついて引きつれを起こし、火傷をしたような見た目になってしまうことがあります。
そこで当院では、腕を閉じた時に盛り上がる横の部分をしっかりと吸引し、ハリが不足している部分は綺麗に繋がるよう、滑らかなデザインを重視しています。
実際の症例写真を見ていただくと、美しく変化しているのが分かります。モニター様ご本人からは「仕事の制服が余裕で入るようになった」とのお声をいただきました。
施術の説明:ベイザー波を用いて皮下脂肪を溶かし、脂肪を根こそぎ吸引する施術です。
副作用(リスク):施術後は一定期間、痛み、浮腫み、内出血、色素沈着、などを生じることがあります。その他にも術後にご不安な事がありましたらいつでもご連絡ください。施術の価格:●基本セット(消耗品・麻酔・内服薬)0円 ●二の腕(両腕)220,000円 ●肩220,000円●二の腕+肩418,000円
腹部(お腹・腰)の脂肪吸引
脂肪吸引で最も取りムラが生じやすいのが、吸引範囲の広い腹部です。施術の難易度が高く、対応できるドクターが限られていますので、腹部の脂肪吸引経験が豊富なドクターは、技術が高い傾向にあります。
もちろん、技術力が高いドクターであれば、死亡事故でご紹介したようなカニューレで内臓を傷つけることはありません。
下の症例写真は、かなり多くの脂肪を吸引したモニター様です(合計4,600㏄の脂肪を吸引)。もちろん問題なく手術を終えており、かなりスッキリとしたお腹周りに仕上がりました。
■施術:ベイザー脂肪吸引
施術の説明:ベイザー波を用いて皮下脂肪を溶かし、脂肪を根こそぎ吸引する施術です。
副作用(リスク):施術後は一定期間、痛み、浮腫み、内出血、色素沈着、などを生じることがあります。その他にも術後にご不安な事がありましたらいつでもご連絡ください。
施術の価格:価格(モニター価格/税抜)●基本セット(消耗品・麻酔・内服薬)0円 ●上腹部220,000円 ●下腹部220,000円 ●側腹部220,000円 ●腹部全体(上下側腹部)440,000円 ●腰部(背面からのアプローチ)231,000円
太もも・お尻の脂肪吸引
太もも周りは腹部と同様、脂肪の吸引量が多い分、他の部位に比べて凸凹や不自然なラインになりやすく、医師の技術力が必要とされる部位です。
また、太ももが太く見える原因が脂肪とは限りません。骨格や筋肉のつき方によって大きく変わってくるので、当院ではカウンセリングで実際の状態を確認した上で、仕上がりのイメージを具体的にお話しさせていただきます。
症例写真を見ていただくと分かる通り、太ももの痩身効果はもちろん、お尻下にあった重心が高くなり、ヒップアップ効果も見込めます。
先ほど脂肪吸引のよくある失敗として「お尻が垂れる」とご紹介しましたが、適切な脂肪吸引が行われていれば、むしろお尻外側の角を丸く、綺麗に整えることが可能です。
■施術:ベイザー脂肪吸引
施術の説明:ベイザー波を用いて皮下脂肪を溶かし、脂肪を根こそぎ吸引する施術です。
副作用(リスク):施術後は一定期間、痛み、浮腫み、内出血、色素沈着、などを生じることがあります。その他にも術後にご不安な事がありましたらいつでもご連絡ください。
施術の価格:価格(モニター価格/税抜)●基本セット(消耗品・麻酔・内服薬)0円 ●太もも内側(両脚)220,000円 ●太もも外側(両脚)220,000円 ●太もも前面(両脚)220,000円 ●太もも全体605,000円 ●太もも全体+膝660,000円 ●太もも全体+お尻726,000円 ●太もも全体+膝+お尻825,000円
まとめ
この記事では、脂肪吸引で報告されている死亡事故と失敗トラブルの原因・回避策をメインに解説しました。
事故や失敗といったリスクを回避するポイントは、体への負担が少ない方法と適切な麻酔管理、そしてドクターの高い技術。この3点が担保されている環境であれば、死亡事故や失敗が起こる可能性は極めて低いと言えます。
脂肪吸引はクリニック・ドクター選びをしっかりすれば、安全で効果の高い施術です。安全に理想のボディラインを手に入れるためにも、クリニックやドクターは価格・知名度ではなく、技術力を重視して選んでください。
脂肪吸引のクリニック選びにお困りの方は、下記の記事も参考にしてみてください。
<関連記事>初心者必見! 脂肪吸引クリニックの選び方【5つのポイント】